黙想の糧(10月20日)
一コリ3:16

あなたがたは、自分が神の神殿であり、神の霊が自分たちの内に住んでいることを知らないのですか。

「あなたが神殿」

 イエス様の時代に存在した神殿は、第二神殿と呼ばれます。BC520年頃にゼルバベルという人を中心にして建てられたものですが(エズラ5:1他)、その後BC19年頃からヘロデ大王によって拡張され、最終的な完成はAD64年でした。しかし、この神殿はAD70年のエルサレム戦争で、崩壊します。完成後わずか数年のことでした(マルコ13:1−2)。
 第二神殿以前の神殿は第一神殿と呼ばれます。この神殿は、ソロモン王の時代(BC950頃)に7年間を費やして建設されたものでしたが(列王上6:1、37-38)、BC587年にバビロンによって破壊されました(バビロン捕囚)。
 第一神殿よりもっと前の聖書の民は、カナンの地方神殿で祭儀を行っていました(士師17:5,サム上1:9、3:3他)。さらにそれ以前は、モーセの時代に遡る移動聖所としての幕屋です。このとき、純金の契約の箱(掟の箱)が作られ、幕屋の最奥にある至聖所に置かれました。至聖所は、年に一度大祭司だけが入れる特別な場所で、この至聖所の入り口には厚い幕がかけられていました。
 イエス様が十字架に架けられたとき、この幕が裂けたことを聖書は記しています(マルコ15:38並行)。これは、十字架のできごとによって、誰もが至聖所に入って神様と出会える道が開かれたことを示すと同時に、神殿自体が止揚されてしまったことを暗示しています。パウロは後に、キリストを信じる人自身が、神の神殿なのだと語りました。「あなたがたは、自分が神の神殿であり、神の霊が自分たちの内に住んでいることを知らないのですか。」(一コリ3:16)旧約聖書の民が連綿と求めた神殿は、今や私たち自身なのです。聖霊が神との出会いの器(神殿)としてくださっているのです。主の十字架と復活の神秘は、主イエスを信じる者に与えられます。